日本史(主に平安〜鎌倉初期)について。 あくまでも、独り言で御座います。

八雲立つ、出雲のそらに昇る風。
出雲大社01

今夏の帰省の際、母と一緒に島根県の出雲大社参拝に出掛けて参りました。
広島と島根は隣同士といえば隣同士なので御座いますが、山陽と山陰の境界は深く…(笑)
広島島根間は交通の便も余り発達しておりませんので、ゆっくりドライブも兼ねて1泊2日の小旅行を楽しんで参りました。

出雲大社02

御久しぶりな出雲大社…最後に来たのは、確か中学2年生位の頃だったように思います。
久々過ぎて、すっかり記憶から色々と抜け落ちておりましたが、長い御参道を進んでいる内に何と無く境内の様子に懐かしさを感じる事も出来ました。
幼い頃には分からなかった大社の素晴らしさや魅力が、この歳になって ようやっと理解出来たのだなぁと実感させられる時間でも御座いましたね…(苦笑)

御参道脇にモニュメントや土俵、それから祓社がある事にも、初めて気が付いたように思います;
祓戸四柱神を御祀りする祓社は、出雲大社を参拝する前に身を祓い清める為の御社。
瀬津比□神速開都比□神気吹戸主神速佐須良比□神の4柱の神々を御祭神とする摂社で御座います。

出雲大社03

出雲大社といえば、向かって左から綯い始められる巨大な注連縄。
注連縄は、天の岩戸事件の後に天照大神が再び岩戸に入るのを防ぐ為に、太玉命が戸を塞いだ尻久米縄に由来しているといわれております。
一般的に、神社の注連縄は右から綯い始められておりますが、出雲大社をはじめとする島根の神社では、左始まりの注連縄を設置されるところが多いようで御座います。

御祈祷や奉納行事等が行われる拝殿の注連縄は、神楽殿に次ぐ大きさの注連縄で御座います。
また、出雲大社の拝殿では、“二礼、四拍手、一拝”の作法で参拝を行います。

□ 出雲大社(いずもおおやしろ)

所在地:島根県出雲市大社町杵築東
御創祀:不明(※神代)
主祭神:素戔嗚尊?→大国主大神
旧 称:杵築大社
通 称:出雲大社(いずもたいしゃ)


神代からの歴史と浪漫、そして縁結びの御神徳で大人気の出雲大社。
普通は“いずもたいしゃ”と呼ばれておりますが、正式には“いずもおおやしろ”と称される大社で御座います。

現在、主祭神は大国主大神とされておりますが、寛文6(1666)年に毛利綱広様が寄進された銅鳥居には“素戔嗚尊者雲陽大社神也”と刻まれており、当時は出雲国経営の神である素戔嗚尊を主祭神として御祀りされておられた様子が伺えます。

出雲大社の御創建は神代の事と伝えられており詳細は不明で御座いますが、神話によりますと、大国主大神が国譲りを行われた際に代償として求められ造営された宮殿が出雲大社の起源とされております。

明治4年、出雲大社と改称。
延喜式神名帳には“出雲国出雲郡 杵築大社”と記されており、古くからの名称は杵築大社であった事が伝えられます。

出雲大社04

今回の旅及び出雲大社参拝の目的は、60年に1度という出雲大社御本殿特別拝観に参加させていただく事で御座いました。
御盆の時期と重なっていた事もあり、テレビ等でも朝早くから かなりの行列となると言われておりましたので、1日目は準備の為に近くのホテルに宿泊し、翌日の早朝に出雲大社へ参拝して特別拝観の手続きをさせていただく事に致しました。

拝殿にて御挨拶を済ませ、銅鳥居前のテントにて整理券をいただきます。

○注意事項

・御本殿は最も神聖なところです。
 服装は下記を厳守して下さい。
 襟・袖付シャツ、長ズボン、スカート、和装、靴等
 (但しTシャツ、ジーンズ、ジャージ、短パン、カーゴパンツ、短いスカート、スパッツ、作業着、サンダル、ミュール、裸足等は不可)
・御本殿の階段は高段差・急傾斜ですので、ご承知おき下さい。
・撮影は固くお断り致します。
・酒気を帯びての拝観はお断り致します。
・御社殿に傷をつけないで下さい。
・建物に手を触れないで下さい。
・境内は禁煙です。
・火気や危険物は持ち込めません。
・拝観料は頂いておりません。
・祭典や天候等により、止むを得ず拝観を中止する場合がありますので、予めご了承下さい。

※御本殿は信仰上特別な場所であり、国宝であります。
 上記のような制限をしております事をご理解下さい。



↑広島を発つ前に出雲大社のホームページで注意事項を確認しておりましたので、母も私もスーツを着用して向かわせていただきました。
真夏の良い御天気の下、上下スーツで赴くのは正直とても大変で御座います。
何だか母と一緒に仕事に行くみたいで不思議な気分だなぁとは感じましたが、それはそれで面白い経験で御座いますね(笑)

神聖な場所へ立ち入る事を御許しをいただき、神様の御住まいに御招待をいただけるという形で参拝させていただく訳で御座いますので、正装で臨むのは当然の事。
神社側で とても厳しく取り締まっておられましたので、私の背後に座っていた男性方は酷く御不満の御様子で御座いましたが、感謝すべき立場にありながら その事を理解されていない態度ばかりとられているというのは勿体無い事だなぁと思わされました。
普通、神社の御本殿の内部まで拝観させていただける機会というのは何処の神社でもある事では御座いません。
神様も、御神徳も、姿形に見えないものを崇め奉ってきたのが、この国の信仰なので御座います。
それを、規律さえ守れば60年に1度の機会に無料で拝ませていただく事が出来るという……これは、とても大変な事で御座いますよね。
折角こんな素晴らしい御縁を結ばせていただく事が出来るのですから、矢張り どれだけ心が浮き立とうとも、落ち着いて真面目に拝見させていただこうと思い、順番の時間を待ちました。

この度の特別拝観は、平成25年に行われる御本殿の御遷宮に先駆けて行われた特別行事で御座いました。
今回の御遷宮では、国宝である御本殿の建物自体は建替えられませんが、屋根の葺き替えが行われます。
その間、御祭神 大国主大神を仮の御住まいとして御仮殿…現在の拝殿に御遷しされ、平成25年5月に再び元の御本殿に御還りいただく予定となっているそうで御座います。

【御本殿】

出雲大社は、数々の御試練を克服され、国土経営の大業を成し結ばれた「大国主大神」をお祀りするお社です。
大国主大神は国づくりされた国土を天照大神に奉還され、その御功績をお称えになられた天照大神が特に諸神に御造営を命じられたお住まいの宮殿が、最古様式の神社建築である御本殿です。
現在の国宝御本殿は、延亭元年(一七四四年)に御造営され、古今を通じて日本第一の宮殿の様相を失わず、古くから「天下無双の大廈」と称えられてきました。
御本殿の構造は、古代様式である「大社造」の典型で、屋根は切妻、殿内へは妻入り、妻側の梁間が正面となっています。
御本殿を形作る周囲八本のお柱はすべて円柱で、殿内の中心には心御柱(御神座)があります。
御神座は南向きではなく、西向きに御鎮座されています。
鏡天上には“八雲”が描かれています。
また高欄のついた縁は四周を廻り、正面の御扉前の縁先には、木階十五段と浜床がしつらえられています。

○高 さ 24メートル
○心御柱 長さ11.8メートル 径1.1メートル
○宇豆柱 長さ15.5メートル 径0.87メートル
○側 柱 長さ11.8メートル 径0.727メートル
○縁   前面3.64メートル 左右後幅2.73メートル
○千 木 長さ7.9メートル 幅0.76メートル 厚さ0.21メートル
○勝男木 長さ5.45メートル 周囲2.67メートル
○屋 根 厚さ0.91メートル 面積177坪
       (「特別拝観のしおり」より)



特別拝観は、正面の階段を上って右回りに御本殿をぐるりとまわり、再び正面に戻ったところで神職さんに御本殿に関する説明を受けながら、縁側に座って内部を覗き見させていただいて、退場というもの。
ほんの僅かの時間では御座いましたが、とても貴重な経験をさせていただきました。
御本殿内部の向かって右奥に、西を向く方向で御神座が鎮座されている事に驚きました。
注連縄の向きといい、御鎮座の方向といい…出雲大社には、一般的な神社とは正反対な事が多いのだなぁと感じました。
天上に描かれた八雲の絵は、想像以上に色鮮やかでハッキリとしたもので御座いました。
江戸期から1度も手を加えられていないという事で、この八雲の絵についても様々な不思議が語られているという事で御座います。

出雲大社05

境内、境外の摂社には、御祭神 大国主大神の后神、御子神等に縁の深い神々、そして それに次ぐ御祭神を御祀りする御末社が数多くございます。

御本殿の真後ろの辺りに鎮座される素鵞社の御祭神は、素盞嗚尊は天照大神の弟神様素である戔鳴尊。
出雲国肥河上で八岐大蛇を退治された物語が有名で御座いますね。
大国主大神の親神様として…旧主祭神として、御本殿の背後に御祀りされているので御座いましょうか。

御本殿を挟むように東西に御祀りされる十九社には、八百萬神が御祀りされております。
こちらは、旧暦10月の神在祭の期間に全国の神々が宿所として御座になられる御社。
普段は、全国各地それぞれの神々を遙拝する為の参拝所になっております。

出雲大社06

御参道を歩いている時、御神池が見えましたので、待ち時間に行ってみました。
夏だし、午前中だから、もしかすると蓮の花が咲いているかも…
と母と話しながら近寄りましたら、丁度タイミング良く蕾が開いておりましたので、暫く こちらで蓮の華を鑑賞させていただきました〜。

私の母は、写真を撮るという趣味が全く無い人で御座いましたが、私が いつも三代くん(※私のデジタル一眼レフの愛称/3代目の一眼だから、三代くんと命名致しました…単純ですね;)を手放さない事に触発されたのか、職場勤務10周年の機会にNikonのコンパクトデジカメをいただいて来たようで御座います(笑)
余り数は撮らない母で御座いますが、写真を撮る時間や楽しさを親子で共有出来るというのは、とても幸せな事で御座いますね。

出雲大社07

境内の西門を出、川を渡ると、神楽殿が御座います。
こちらに掛けられているのが、全国的に有名な 出雲大社で最も大きな注連縄。
その長さは13メートル、重さは5トン…め、目の前にしても、想像のつかぬ巨大さ、重さで御座いました;

出雲大社08

神楽殿向かって左側にある鏡の池には、綺麗な黄色い睡蓮が沢山咲いておりました。

再び神楽殿の前を通り掛ると、何やら沢山の方々が 注連縄の下でピョンピョンと飛び跳ねておりました…。
何事かと思って見ていると、どうやら注連縄の隙間に御賽銭を投げ入れ、挟まって落ちて来ないと喜ばれている御様子。
5円玉や50円玉、100円玉、500円玉が多く投げられておりました。
10円は“とおえん”=“遠縁”になってしまうという事で、避けられているようで御座います。
鳥居に石を投げて乗っけるのと同様な俗信による行為であろうとは思われますが、沢山の人が居る中での これは、ちょっとした迷惑行為…危ない事で御座いますね。
私同様に、その様子を遠目に見ていた御年配の方が、
神聖な神社で、あんな事して…罰が当たるんだから!
と怒っていらっしゃったりも致しました。。
一概に、いけない行為だとは申しませんが…時と状況を考えて行動していただけたら良かったかな、とは思います。

出雲大社09

御参道近くには、大黒様=大国主大神と因幡の白兎さんの像、幸魂、奇魂に向かう大国主大神像が御座いました。
大国主大神が兎さんと見詰め合っている御姿が、何とも素敵で可愛らしく感じました。
兎さんは無傷の御様子で御座いましたので、傷が癒えた後の 八神姫が選ぶのは貴方様で御座いましょうと語る場面辺りかなぁと思いました。

   幸魂 奇魂

  時に海を照して依り来る神あり
  吾在るに由りての故に汝その國
  造りの大業を建つるを得たり
  吾は汝が幸魂奇魂なり
  大國主神これ吾が幸魂奇魂なり
  けりと知りぬ

 古事記また日本書紀に述べるところであります。
出雲大社の御祭神大國主大神はこの幸魂奇魂の“おかげ”をいただいて神性を養われ「ムスビの大神」となられました。
生きとし生けるものすべてが幸福となる「縁」を結ぶ“えんむすびの神”と慕われるゆえんであります。
およそ人が人であるということは幸魂奇魂というムスビの“みたま”をわが身にいただいて霊止すなわち人として生かされているからであります。
大神からいただいたこの“いのち”を感謝して大切に正しくこれを生かしきりましょう。
 出雲大社ではこの御神教にちなんで
   さきみたま くしみたま
   まもりたまひ さきはへたまへ
と唱して御神縁を祈念いたします。
 この「ムスビの御神像」は大國主大神が有難く「幸魂奇魂」を拝載される由縁を象徴しております。



出雲大社10

画像には御座いませんが、境内の西奥に御座います彰古館は、まるで昔の学校のような外観。
ここでは沢山の大黒様に出逢う事が出来ます。
大社に関する史料等も展示されており、大変興味深く拝観させていただきました。
母が言うには、私は小さい頃にも何度か入っているそうなのですが…うぅ〜…記憶が;;
1階出口周辺に展示されていた雅楽器には、ついつい夢中になってしまいました。
ケースの中の龍笛を見て、どんな音を奏でるのだろうかとワクワクして、とても龍笛が吹きたくなってしまいました(笑)
今回の帰省には龍笛を持って帰っていなかったので、少し寂しく感じられました///
未だ未だ下手な素人で御座いますが、未熟ながらも花林さんの存在が私の中で とても大切なものとなっている事を愛しく、嬉しく思います。

出雲大社11

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